日本の皆様お元気にお過ごしでしょうか。いつまでも寒い日が続いていたようですが、もう桜が咲き始めるころでしょうか。
こちらブラジルは日中30℃ぐらいの暑さでも朝夕は涼風が吹くようになり、秋の気配を感じます。夕方には夏の終わりのスコールがものすごいのであちこちで被害が出ています。
今日はオウロプレットの歴史の中でチラデンテスに次ぐ有名人、ブラジルのミケランジェロとまでいわれた「アレイジャジンニョ」のことを書きましょう。
オウロプレットに生まれ育ち300kmも離れた街や村にも数多くの教会や彫刻を残しています。中でもオウロプレットの「サンフランシスコ・ジ・アシス教会」とその彫刻は、彼が精魂こめて作ったものでミナスの宝石とまでいわれています。但し、人種差別の激しい時代なので黒人の母親を持つ彼はこの白人の教会でミサを受けることは出来なかったそうです。ソンジョンデルヘイという街の「サンフランシスコ教会」やコンゴーニャスという街の「ボンジェズース教会」の祠におさめられた、最後の晩餐からキリストが処刑されるまでの場面を77体の聖体像で再現した彫刻と12体の預言者の像も代表的な彼の作品で有名です。
病気がすすむにつれ手でノミを持つことが出来なくなり、お弟子さんに紐で結わえ付けてもらって彫刻をしたといわれています。その苦しい生涯の中でも少し救いになるのは、晩年は息子の奥さんが優しく看病してくれたと歴史に残っていることです。オウロプレットのコンセイソン教会の後ろに彼が住んでいたというプレートの付いた家がありますし、コンセイソン教会の中には彼のお墓もありますが、面白いことにそこには生年月日に「?」が付いているのです。


代表作サンフランシスコジアシス教会 特に有名なアシス教会のドア上の彫刻

何処からでも見えるお父さんの作ったカルモ教会

宝石店の床にこんな可愛い敷石が
- Posted by 2012年04月03日 (火) |
コメント(10)
この記事へのコメント
Posted by teamsahara0823 | 2012年04月03日 10:30
村瀬さん
まるで生きているかのような顔の表情から、手の込んだ細部、ふわっとした羽衣の質感・・・人の手で作られた物とは思えないです。想像もできないような苦労をしながら作品作りに命を懸けた生涯だったのですね。
teamsahara0823さん
新年度の始まりに大変ですね。早くよくなりますよう。お大事に。
Posted by yuki | 2012年04月04日 02:40
村瀬さん、こんにちは。
さて、今回は、ブラジルのミケランジェロ、アレイジャジンニョのお話、とっても興味深く拝見いたしました。
サンフランシスコ・ジ・アシス教会とその彫刻は秀逸でございますわね。特に、彫刻がとても精巧にできていて、アレイジャジンニョによくここまで彫刻を完成させる能力が備わっていたなあと感心してしまいました。これも彼のお父さんと叔父さんによって育まれた彼の天性の才能によるものなのでしょう。「ミナスの宝石」とは実に上手に命名されておりますですわね。
それほどまでに有名で、重要な建築・彫刻家の生年月日が「?」とは、彼の不遇の生い立ちをあらわしているようですが、彼の建てた教会や、建築物や彫刻がブラジルには数多く残されているとのこと。そちらを訪れましたら、その一つ一つを時間をかけてゆっくり訪ね歩いてみたいものでございます。
Posted by muguet 41533 | 2012年04月04日 07:15
チームサハラ様
お体の具合はいかがですか? ちょうど新学期の用意など一番大変な時期でお疲れだったのでしょうねどうぞむりをなさらないで気をつけて下さい。
せっかく咲いたさくらもこの春の嵐でメチャメチャでしょうね、可愛そうに・・・・・。 今度さくらの写真を送ってくださるとの事、楽しみにしています。
お忙しいなかいつもご親切にありがとうございます。
本文の方に書くのを忘れましたが、ドアの上の彫刻はソープストーンと言われる蝋石です。彼の作品には特に多く使われたものです、もちろん木像も多く彫刻しています。
muguetさん
いつも色々な事に興味をもってくださりありがとうございます報告しがいがあります。 muguetさんがオウロプレットを満喫なさるにはゆうに一ヶ月位滞在しないとダメですね(日本の人はそんなに時間がとれませんよね残念!)
ところで我が家の蘭の花ごらんになりました?
ゆきさん
レオちゃん元気ですか?こちらも天候がよく変わるので身体に気をつけてくださいね。
Posted by 村瀬 | 2012年04月05日 04:03
村瀬さん、こんにちは。
村瀬さんのお宅のお庭の蘭のお花、以前、拝見いたしました。たしか3月の初めでしたことと存じます。
そして、早速村瀬さんに私からお返事をお送りしたつもりでしたが、メールが行き違いになってしまったのかもしれません。たしか40個ものお花のつく月下美人とアボガドの木にくっついている村瀬さんご自慢の黄色の蘭、それから、カトレア、蝋のお花などのお写真、どれもお花が見事に手入れされ、きれいなものばかりで感心してしまいました。
村瀬さんがせっかくお写真付きでメールをお送りくださいましたのに、返事が届いていなかったようで失礼いたしました。お詫び申し上げます。
Posted by muguet 41533 | 2012年04月06日 10:32
muguetさん
メールありがとうございました。今度はちゃんと受信していましたが、ちょっと遠くまで(赤道近く)行っていましたので拝見するのがおそくなりました。今は月末に15名のグループが来ますので準備におわれています。いつも優しいお心ずかい感謝しています。
Posted by 村瀬 | 2012年04月12日 10:49
はじめまして 突然コメント投稿欄で失礼いたします。
5/9から学会でオーロプレットに伺います。 もしよろしければそちらでのツアーなどお願いできるのでしょうか? こちらは日本から男性3名もしくは4名で伺う予定となっています。 不躾で申し訳ございませんが、お返事いただければ幸いです。
Posted by 森山 学 | 2012年05月05日 17:52
チームサハラ様・村瀬様 ありがとうございました。
全く知らない土地で、しかも非常に治安が悪いと聞いていた国でこんなに素敵な時間が過ごせるとは思っていませんでした。 写真集に出てくるような景色、おいしい地元のお料理(お酒)、素晴らしい歴史やその歴史が刻まれた建物。 現地の方々も明るくやさしい方ばかりでした。仕事で伺ったので半日ほどしか満喫できませんでしたが本当に良い思いでができました。 チームサハラ様のホームページに出会えたこと・・・勿論現地で村瀬さんにお会いできたことを心から喜び感謝しています。 ただ、遠くて日本から簡単にはまた伺いますね!とは言えませんが、ぜひ機会を作って訪ねて見たい大切な場所の一つとなりました。 ありがとうございました。
Posted by 森山 学 | 2012年05月17日 22:31
森山様
ピラール教会の前でばったりお会いした者です。ブラジルにて、またオウロプレットにて有意義なお時間が過ごせ、無事日本に帰国されたとのこと、何よりに思います。またいつかごゆっくりとご家族やご友人といらっしゃってください。そしてオウロプレットがなつかしくなったらこちらのホームページを覗いてみてくださいね!どうもありがとうございました。
Posted by yuki | 2012年05月18日 07:44
森山様
無事に帰国された由 お疲れ様でした。
短いお時間でしたが熱心に見て、聞いてくださり私もとても嬉しかったです。 特にミナスのお酒はおいしいので有名ですが、どこのレストランでもサービスで置いてあるのがいいですね。 遠いですがまたいつの日かのおいでをお待ちしております。
Posted by 村瀬 | 2012年05月19日 06:27
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村瀬さん、こんにちは。ブラジルは秋めいてきたようですね。日本は桜が各地で開き始めていますが、まだ寒さが続いていて、先週からすっかり体調を乱してしまい、声がかれてしまってマスクが離せません。そんなことでブログの更新が遅くなってしまい申し訳なく思っています。きょうは午後から春の嵐のような天候になるようです。今度村瀬さんに私の身近に咲いている桜を始めとした春の花の写真をお送りしますね。
アレンジャジンニョの苦難の生涯のお話をありがとうございました。正直申し上げますと、オウロプレットで村瀬さんからお聞きするまでアレンジャジンニョという建築家・彫刻家のことを知らなかったので改めてその生涯を知ることができ、オウロプレットに行って良かったなあと思います。これからもオウロプレットならではの秘話を楽しみにしています。